第147章 彼女の恩人

南雲玲奈は、思わず固まった。

まさか小泉大輔に、そんなことを訊かれるなんて思ってもいなかったのだ。

今夜、二人が交わした言葉なんて数えるほどしかない。なのに――どうして、自分の機嫌が沈んでいると分かったの?

「……どうして分かったんですか?」

玲奈は好奇心を抑えきれず、問い返した。

小泉大輔は涼しい顔で言う。

「さっきビデオ通話したとき、眉と目元に影が落ちていました。見れば分かります。……何かあったんですか? もし手伝えることがあるなら、言ってください」

玲奈は腑に落ちた。

なるほど、そういうことか。

自分では上手く切り替えられているつもりだった。

それでも、彼には拾われ...

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